ご依頼の背景

依頼者は、被相続人に対して、約2,000万円の貸付けをしており、被相続人の所有する土地と建物に抵当権を備えていました。

被相続人の法定相続人は、妻、子がいましたが、ご依頼をいただいた際には既に相続放棄の手続をしていました。子が相続放棄をしたことによって、次順位の相続人として被相続人の兄弟や甥姪が相続人となっている状況でした。

相続人の数は7名になっており、依頼者自身では連絡が取れない方もいたことから、債権の回収を弊所に依頼することとなりました。

依頼人の主張

被相続人名義の土地及び建物に設定した抵当権を実行して貸付金の一部でも回収したいというものでした。

サポートの流れ

まずは、妻、子が相続放棄をしたことにより相続人となった7名に対して被相続人が亡くなったこと、子が相続放棄をした結果、相続人となったことを連絡する書面を発送しました。

相続人を確定することにより、被相続人名義の土地と建物の所有者を確定しなければ、抵当権を実行することもできないからです。各相続人に対して、上記内容の書面を送付したところ、3か月程度で全相続人から相続放棄の手続を行った旨の回答を得ることとなりました。

この時点で、被相続人の相続人がいなくなったため、抵当権を実行するためには相続財産管理人の選任を申し立てる必要が生じました。

そこで、家庭裁判所に相続財産管理人の申立てを行いました。

結果

相続財産管理人の申立てを行い、相続財産管理人が選任されました。この時点で予納金として150万円が必要となりました。

予納金を納付後、相続財産管理人から他に債権者がいないかどうかという調査に加えて、依頼者の被相続人に対する債権が時効にかかっているのではないかということが問題とされました。

この点については、依頼者と被相続人との間で年賀状のやり取りをしていたことや被相続人の自筆の手紙などを疎明資料として提出し、相続財産管理人と協議を行いました。

その結果、被相続人名義の不動産が700万円で売却可能となり、そこから約600万円を受け取る代わりに抵当権を解除することで解決することとなりました。

その後、相続財産管理人で不動産の売却を行い貸付金の一部を回収し、予納金150万円についても全額返金されることとなりました。