ご依頼の背景
被相続人には前妻との間に子がいたということを聞いているが、当然会ったこともなく、住所や氏名等も含めて詳細は全く不明なので、調査したうえで、遺産分割協議書を作成し、前妻の子の了承も得て遺産分割協議を成立させてほしいとご依頼されました。
依頼人の主張
相続分については法定相続分に従うが、依頼者が単独で分割手続きを進めることができるような内容の遺産分割協議書を作成し、前妻の子の了承も得て、遺産分割協議を成立させ、遺産分割手続きが完了するようにしてほしい。
サポートの流れ
被相続人に関する戸籍を前にさかのぼって全て収集した結果、被相続人と前妻との間に子がいること、及びその住所等の詳細が明らかになり、相続人が被相続人の妻、長男、次男、前妻との間の子に確定しました。そして、依頼者の要望に従い、それらの相続人間で法定相続分どおりで分割する内容の遺産分割協議書を作成し、その内容について前妻の子の了承も得ました。
しかし、その後依頼者より被相続人の妻の認知症が進行し判断能力がないと判断される可能性があるとの相談があったため、遺産分割協議を進めるためには成年後見手続きを採る必要があると判断し、成年後見申し立ての準備を進めました。その準備を進める間に、被相続人の妻、長男が亡くなったため、それに伴い相続人が被相続人の長男の妻・その子二人、次男、前妻の子に変更になりました。
なお、被相続人の妻の死亡により、成年後見申し立ての必要がなくなったことから、その準備を終了しました。それまでに作成していた遺産分割協議書については、相続人を変更する必要があり、また、被相続人の妻及び長男については数次相続が生じているため、数次相続が生じた場合にも問題とならないよう内容を修正しました。
結果
修正した遺産分割協議書の内容についても、前妻の子も含めて全相続人が了承したことから、遺産分割協議書の作成が完了し、遺産分割協議書にしたがって依頼者が単独で払戻手続きを終了させることができ、遺産分割手続きが終了しました。